アスリートがプライドを捨てたら、謙虚ではなく「無気力で卑屈な人」になる
- 2020.04.30
- セカンドキャリア

こんにちは。坂口友亮です。
アスリートがセカンドキャリアを成功させるためには、プライドを捨てるべきか?
「過去の成功にとらわれず、プライドを捨てて謙虚な気持ちでイチからやり直せ」
そうアドバイスを送る人がいます。
僕はプライドを捨てる必要は全くない、というか絶対捨ててはいけないと考えています。
なぜなら、プライドを捨てて出来上がるのは謙虚な人ではなく、無気力で卑屈な人だからです。
バファリンの副作用をなくす方法
バファリンってご存知ですか。痛み止めの薬です。
バファリンには「アスピリン」という成分が含まれていて、アスピリンの作用として「解熱・鎮痛」があります。
逆に、副作用として「呼吸困難・浮腫」などがあります。
薬の効果のうち、体に良い影響を与えるものを「作用」と呼び、悪い影響を与えるものを「副作用」と呼びます。
では、バファリンの副作用をなくすにはどうすればいいか?
バファリンからアスピリンを抜けばいいんです。
これで、絶対にアスピリンの副作用はおきません。
…なんて言うのが極端なのはわかりますよね。
「プライドを捨てろ」も同じことなんです。
「プライドが高い」という生まれもった資質が、良い方に発揮されると「長所」と呼ばれて、
- 確固たる信念
- 他人の意見に流されない
という強みになります。
逆に悪い方に作用すると「短所」と呼ばれて、
- 傲慢
- 人のアドバイスを聞き入れない
という弱みになります。
「プライドを捨てろ」と言う人は「謙虚になってほしい」という気持ちから、そうアドバイスするんだと思います。
でも、本当にプライドを捨てると無気力で卑屈になり、それこそ「毒にも薬にもならない」状態になってしまいます。
だから、成功したいなら絶対にプライドを捨ててはいけない。
しかし「過去の成功にとらわれるな」というのは正しいアドバイスです。
サッカーの本田圭佑さんも、アスリートのセカンドキャリアについて「成功にとらわれるな、成長にとらわれろ」と言っています。
では、どうすればいいのでしょうか?
プライドを使いこなす方法
過去の成功にとらわれてしまうのは、プライドの高さが短所として発揮されている状態です。
まずは「自分のプライドの高さはどういう時に発揮されるのか?」を理解して、その上で
- 他の長所でカバーする
- システムに頼る
- 他人に手伝ってもらう
といった方法でおぎなうのが効果的です。
「自分のプライドの高さはどういう時に発揮されるのか?」を理解するにはストレングスファインダーという診断ツールがオススメです。
ストレングスファインダーには34の資質がありますが、
- 競争性
- 最上志向
- 自我
- 自己確信
- 指令性
特にこれらの資質が上位に来ている人は「プライドが高い」と言われやすい傾向にあります。
ただ、ひと口にプライドが高いとは言っても、それぞれの資質でこだわるポイントが少しずつ違います。
- 競争性:勝負にこだわりすぎる
- 最上志向:細かい部分のクオリティに固執してしまう
- 自我:「認められたい、評価されたい」と思う気持ちが強すぎる
- 自己確信:根拠なく「自分ならできる」と思ってしまう
- 指令性:主導権を握りたい、白黒つけたいという気持ちが強すぎる
なので、具体的な方法は一人一人違いますが、ある程度どの資質にも共通する解決策を紹介します。
- 「知りたい!」という学習欲を全面に出す(他の長所でカバー)
- 「やりとげたい!」という達成欲を全面に出す(他の長所でカバー)
- お金を払って、専門家の指導を受ける(システムに頼る)
- 「この人の話なら聞ける」と思える尊敬できる人の話を聞く、本を読む(他人に手伝ってもらう)
プライドは成功のカギ。絶対に捨ててはいけない
過去の経験を振り返ってみると、上手く行った時も失敗した時も、プライドの高さが発揮されていなかったでしょうか?
それを踏まえて、自分はどうすれば上手くいくのか?という勝ちパターンを理解することが、プライドを上手く活かすコツです。
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