アスリートがプライドを捨てたら、謙虚ではなく「無気力で卑屈な人」になる

アスリートがプライドを捨てたら、謙虚ではなく「無気力で卑屈な人」になる

こんにちは。坂口友亮です。

アスリートがセカンドキャリアを成功させるためには、プライドを捨てるべきか?

「過去の成功にとらわれず、プライドを捨てて謙虚な気持ちでイチからやり直せ」

そうアドバイスを送る人がいます。

僕はプライドを捨てる必要は全くない、というか絶対捨ててはいけないと考えています。

なぜなら、プライドを捨てて出来上がるのは謙虚な人ではなく、無気力で卑屈な人だからです。

バファリンの副作用をなくす方法

バファリンってご存知ですか。痛み止めの薬です。

バファリンには「アスピリン」という成分が含まれていて、アスピリンの作用として「解熱・鎮痛」があります。

逆に、副作用として「呼吸困難・浮腫」などがあります。

薬の効果のうち、体に良い影響を与えるものを「作用」と呼び、悪い影響を与えるものを「副作用」と呼びます。

では、バファリンの副作用をなくすにはどうすればいいか?

バファリンからアスピリンを抜けばいいんです。

これで、絶対にアスピリンの副作用はおきません。

…なんて言うのが極端なのはわかりますよね。

「プライドを捨てろ」も同じことなんです。

「プライドが高い」という生まれもった資質が、良い方に発揮されると「長所」と呼ばれて、

  • 確固たる信念
  • 他人の意見に流されない

という強みになります。

逆に悪い方に作用すると「短所」と呼ばれて、

  • 傲慢
  • 人のアドバイスを聞き入れない

という弱みになります。

「プライドを捨てろ」と言う人は「謙虚になってほしい」という気持ちから、そうアドバイスするんだと思います。

でも、本当にプライドを捨てると無気力で卑屈になり、それこそ「毒にも薬にもならない」状態になってしまいます。

だから、成功したいなら絶対にプライドを捨ててはいけない。

しかし「過去の成功にとらわれるな」というのは正しいアドバイスです。

サッカーの本田圭佑さんも、アスリートのセカンドキャリアについて「成功にとらわれるな、成長にとらわれろ」と言っています。

では、どうすればいいのでしょうか?

プライドを使いこなす方法

過去の成功にとらわれてしまうのは、プライドの高さが短所として発揮されている状態です。

まずは「自分のプライドの高さはどういう時に発揮されるのか?」を理解して、その上で

  • 他の長所でカバーする
  • システムに頼る
  • 他人に手伝ってもらう

といった方法でおぎなうのが効果的です。

「自分のプライドの高さはどういう時に発揮されるのか?」を理解するにはストレングスファインダーという診断ツールがオススメです。


ストレングスファインダーには34の資質がありますが、

  • 競争性
  • 最上志向
  • 自我
  • 自己確信
  • 指令性

特にこれらの資質が上位に来ている人は「プライドが高い」と言われやすい傾向にあります。

ただ、ひと口にプライドが高いとは言っても、それぞれの資質でこだわるポイントが少しずつ違います。

  • 競争性:勝負にこだわりすぎる
  • 最上志向:細かい部分のクオリティに固執してしまう
  • 自我:「認められたい、評価されたい」と思う気持ちが強すぎる
  • 自己確信:根拠なく「自分ならできる」と思ってしまう
  • 指令性:主導権を握りたい、白黒つけたいという気持ちが強すぎる

なので、具体的な方法は一人一人違いますが、ある程度どの資質にも共通する解決策を紹介します。

  • 「知りたい!」という学習欲を全面に出す(他の長所でカバー)
  • 「やりとげたい!」という達成欲を全面に出す(他の長所でカバー)
  • お金を払って、専門家の指導を受ける(システムに頼る)
  • 「この人の話なら聞ける」と思える尊敬できる人の話を聞く、本を読む(他人に手伝ってもらう)

プライドは成功のカギ。絶対に捨ててはいけない

過去の経験を振り返ってみると、上手く行った時も失敗した時も、プライドの高さが発揮されていなかったでしょうか?

それを踏まえて、自分はどうすれば上手くいくのか?という勝ちパターンを理解することが、プライドを上手く活かすコツです。