セカンドキャリアで失敗するアスリートに共通する、間違った5つの考え方

セカンドキャリアで失敗するアスリートに共通する、間違った5つの考え方

こんにちは。坂口友亮です。

セカンドキャリアにおける失敗とは何か?

それは「こんなはずではなかった」と後悔することです。

今回は、おちいりがちな5つの間違った考え方と、それぞれの対策を紹介します。

NG①「今の自分にできること」で探す

「自分にはスポーツしかできることはないから…」と考えて「今の自分にもできそうな仕事」を選ぶとキャリアが先細りします。

まずは「自分にできること」の認識を変える必要があります。

本質的な意味での「できること」は、競技のことではありません。

「自然にできる行動や思考」こそが、あなたの「できること」なのです。


×「今の自分にできること」で探す

◯「できること」の認識を「競技」から「自然にできる思考や行動」に変える

NG②「お金」で決める

「生活するために、とにかく稼がなくては」

「これくらい稼がないと負けた気になる」

という理由で稼げそうな仕事を始めても、モチベーションは長続きしません。

「科学的な適職では、

「給料が多いか少ないかは、私たちの幸福や仕事の満足度とはほぼ関係がない」

と結論づけられています。

また「給料アップによる幸福度の上昇は1年しか続かない」とも説明されています。

幸せになるのにお金は必要ですが、お金があっても幸せにはなれません。

だからと言って、全く稼げないけれど好きなことをやっていれば幸せ、というものでもありません。

家族がいれば、現実的に稼ぐ必要がありますし、最低限これくらいの生活がしたいというレベルもあるでしょう。

まずは「ミニマルライフコスト」を計算することをオススメします。

お金から自由になるために、”ミニマムライフコスト”という発想を持とう。

一年間生活する上で、最低限必要なランニングコストはいくらか。

自分ひとり、または家族が健康的な食事をして、快適に眠る場所を確保する。

そのためだけにいくらあればいいのか。

「自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと」

ミニマムライフコストとは、

  • 家賃
  • 水道光熱費(水道・電気・ガス)
  • 通信費(スマホ、インターネット)
  • 交通費
  • 車の維持費
  • 食費
  • 日用品代
  • 保険料
  • 年金

いわゆる生活費のことです。

いくらあれば、自分は生活していけるのか。

それがわかれば「とにかく稼がなくては」という漠然とした不安から解放されます。

×「お金」で決める

◯ミニマルライフコストを計算する

NG③「心からやりたいこと」を探す

そもそも「心からやりたいこと 」なんてものは、99%の人は持っていません。

「転職の思考法」では、人間は2パターンにわかれると説明されています。

・to do(コト)に重きをおく人間…何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている

・being(状態)に重きをおく人間…どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する

「転職の思考法」

そして「to do型」が1%、「being型」が99%だとされています。

「科学的な適職」では

情熱を持てる仕事を好きになるのではなく、情熱を注いだ仕事を好きになる

と説明されています。

99%の人にとって「やりたいこと」は、情熱を注いで育てていくものなのです。

×「心からやりたいこと」を探す

◯「being=ありたい状態」を明らかにして、現時点で最も興味のあることを「やりたいこと」に育てていく

NG④「デカいこと」で探す

引退後に「社会的にインパクトを与える仕事に取り組みたい」と思うことは悪くありませんが、今の自分とかけ離れた大きすぎる目標を立ててしまうと、かえって行動できなくなります。

モチベーションを保つためには「前進感」が必要です。

少しずつでも前に進んでいる、目標に近づいている、という実感がなければ、

「自分はどこに向かっているのか?」

「今日やったことは、何か意味があるのか?」

と迷ってしまい、モチベーションが保てなくなります。

ではどうすればいいか?

一度「目標を立てるのをやめる」ことをオススメします。

「試合に勝つ」「良い成績を残す」という、目標と常に向き合ってきた人にとって、この考えは受け入れにくいかもしれません。

競技では「成績」や「タイム」など明確な目標やゴールがありますが、社会では必ずしもわかりやすいゴールが設定されているとは限りません。

そんな中で、指針となるのが「自分の価値観」です。

自分は何が好きなのか?

何を大切に思うのか?

どんな状態でいたいのか?

どこかにある「目標」に向かって行動するのではなく、自分の価値観を「指針」にして行動する。

行動の基準を変えてみることをオススメします。

価値観の見つけ方については、こちらの記事で紹介しています。


×「デカいこと」で探す

◯「自分の価値観」を指針にして、それを満たせる手段を探す

NG⑤妥協して決める

ここまで読んで「やけに現実的だな、妥協しないといけないのか?」と思うかもしれませんが、そうではありません。

妥協するのは、言い方は悪いですがただスネているだけであり、思考停止です。

妥協してプライドを捨てては絶対にいけません。


×妥協して決める

◯納得できるまで自分の「価値観」を深掘りする

「仕事」から探してはいけない

結局、何が問題かと言うと「小手先の手段ばかり探している」ことが問題なのです。

今すぐに出来そうな仕事は何か?

稼げそうな仕事は何か?

「心からやりたい」仕事はどこにあるのか?

社会にインパクトを与える仕事は何か?

どうせ自分にはこの程度の仕事しかできない。

仕事という手段レベルのことばかり探していると「こんなはずでは」と後悔するハメになります。

まず探すべきは「仕事」ではありません。

「自分の価値観」を明らかにするのが先です。

世の中には様々な仕事がありますが、そこだけを眺めていても、自分のやりたい仕事、自分に合った仕事は一生見つかりません。

まずは「自分の価値観」を磨いて、それを現時点で最も実現できそうな仕事を選び、そこに情熱を傾ける。

これがセカンドキャリアを成功させるコツです。

「どう生きたいのか?」に明確に答えられない人には厳しい時代になった

選択肢が多く、時代の変化も早い現代では「自分はどう生きたいのか?」という軸を持っていない人には厳しい時代になりました。

しかし、選択肢が多く変化が早いということは、自分の軸を持っている人にとっては、最適な手段を選び、最速で成果を上げられる時代だとも言えます。

あせって仕事を探すのではなく、まずは自分の価値観を明らかにする。

動きだすのは、それからでも遅くありません。