セカンドキャリアで失敗するアスリートに共通する、間違った5つの考え方
- 2020.06.03
- セカンドキャリア

こんにちは。坂口友亮です。
セカンドキャリアにおける失敗とは何か?
それは「こんなはずではなかった」と後悔することです。
今回は、おちいりがちな5つの間違った考え方と、それぞれの対策を紹介します。
NG①「今の自分にできること」で探す
「自分にはスポーツしかできることはないから…」と考えて「今の自分にもできそうな仕事」を選ぶとキャリアが先細りします。
まずは「自分にできること」の認識を変える必要があります。
本質的な意味での「できること」は、競技のことではありません。
「自然にできる行動や思考」こそが、あなたの「できること」なのです。
×「今の自分にできること」で探す
◯「できること」の認識を「競技」から「自然にできる思考や行動」に変える
NG②「お金」で決める
「生活するために、とにかく稼がなくては」
「これくらい稼がないと負けた気になる」
という理由で稼げそうな仕事を始めても、モチベーションは長続きしません。
「給料が多いか少ないかは、私たちの幸福や仕事の満足度とはほぼ関係がない」
と結論づけられています。
また「給料アップによる幸福度の上昇は1年しか続かない」とも説明されています。
幸せになるのにお金は必要ですが、お金があっても幸せにはなれません。
だからと言って、全く稼げないけれど好きなことをやっていれば幸せ、というものでもありません。
家族がいれば、現実的に稼ぐ必要がありますし、最低限これくらいの生活がしたいというレベルもあるでしょう。
まずは「ミニマルライフコスト」を計算することをオススメします。
お金から自由になるために、”ミニマムライフコスト”という発想を持とう。
一年間生活する上で、最低限必要なランニングコストはいくらか。
自分ひとり、または家族が健康的な食事をして、快適に眠る場所を確保する。
そのためだけにいくらあればいいのか。
「自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと」
ミニマムライフコストとは、
- 家賃
- 水道光熱費(水道・電気・ガス)
- 通信費(スマホ、インターネット)
- 交通費
- 車の維持費
- 食費
- 日用品代
- 保険料
- 年金
いわゆる生活費のことです。
いくらあれば、自分は生活していけるのか。
それがわかれば「とにかく稼がなくては」という漠然とした不安から解放されます。
×「お金」で決める
◯ミニマルライフコストを計算する
NG③「心からやりたいこと」を探す
そもそも「心からやりたいこと 」なんてものは、99%の人は持っていません。
「転職の思考法」では、人間は2パターンにわかれると説明されています。
・to do(コト)に重きをおく人間…何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている
・being(状態)に重きをおく人間…どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する
「転職の思考法」
そして「to do型」が1%、「being型」が99%だとされています。
「科学的な適職」では
情熱を持てる仕事を好きになるのではなく、情熱を注いだ仕事を好きになる
と説明されています。
99%の人にとって「やりたいこと」は、情熱を注いで育てていくものなのです。
×「心からやりたいこと」を探す
◯「being=ありたい状態」を明らかにして、現時点で最も興味のあることを「やりたいこと」に育てていく
NG④「デカいこと」で探す
引退後に「社会的にインパクトを与える仕事に取り組みたい」と思うことは悪くありませんが、今の自分とかけ離れた大きすぎる目標を立ててしまうと、かえって行動できなくなります。
モチベーションを保つためには「前進感」が必要です。
少しずつでも前に進んでいる、目標に近づいている、という実感がなければ、
「自分はどこに向かっているのか?」
「今日やったことは、何か意味があるのか?」
と迷ってしまい、モチベーションが保てなくなります。
ではどうすればいいか?
一度「目標を立てるのをやめる」ことをオススメします。
「試合に勝つ」「良い成績を残す」という、目標と常に向き合ってきた人にとって、この考えは受け入れにくいかもしれません。
競技では「成績」や「タイム」など明確な目標やゴールがありますが、社会では必ずしもわかりやすいゴールが設定されているとは限りません。
そんな中で、指針となるのが「自分の価値観」です。
自分は何が好きなのか?
何を大切に思うのか?
どんな状態でいたいのか?
どこかにある「目標」に向かって行動するのではなく、自分の価値観を「指針」にして行動する。
行動の基準を変えてみることをオススメします。
価値観の見つけ方については、こちらの記事で紹介しています。
×「デカいこと」で探す
◯「自分の価値観」を指針にして、それを満たせる手段を探す
NG⑤妥協して決める
ここまで読んで「やけに現実的だな、妥協しないといけないのか?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
妥協するのは、言い方は悪いですがただスネているだけであり、思考停止です。
妥協してプライドを捨てては絶対にいけません。
×妥協して決める
◯納得できるまで自分の「価値観」を深掘りする
「仕事」から探してはいけない
結局、何が問題かと言うと「小手先の手段ばかり探している」ことが問題なのです。
今すぐに出来そうな仕事は何か?
稼げそうな仕事は何か?
「心からやりたい」仕事はどこにあるのか?
社会にインパクトを与える仕事は何か?
どうせ自分にはこの程度の仕事しかできない。
仕事という手段レベルのことばかり探していると「こんなはずでは」と後悔するハメになります。
まず探すべきは「仕事」ではありません。
「自分の価値観」を明らかにするのが先です。
世の中には様々な仕事がありますが、そこだけを眺めていても、自分のやりたい仕事、自分に合った仕事は一生見つかりません。
まずは「自分の価値観」を磨いて、それを現時点で最も実現できそうな仕事を選び、そこに情熱を傾ける。
これがセカンドキャリアを成功させるコツです。
「どう生きたいのか?」に明確に答えられない人には厳しい時代になった
選択肢が多く、時代の変化も早い現代では「自分はどう生きたいのか?」という軸を持っていない人には厳しい時代になりました。
しかし、選択肢が多く変化が早いということは、自分の軸を持っている人にとっては、最適な手段を選び、最速で成果を上げられる時代だとも言えます。
あせって仕事を探すのではなく、まずは自分の価値観を明らかにする。
動きだすのは、それからでも遅くありません。
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